不動産の売却と買取の違いについて
不動産取引には「売却」と「買取」があるのですが、この両者には大きな違いがあります。それぞれの主な違いを説明します。
比較項目 | 売 却 | 買 取 |
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買主及び 対象となる物件 |
不動産業者が仲介に入り、主に個人の住居購入目的の買主を探す方法で、一般に流通しやすい中古物件が対象となります。 | 不動産業者が直接購入する方法で不動産業者が買主になります。再販目的でリフォームやリノベーションなど手を入れる必要のある訳あり物件を対象にすることが多いです。 |
現金化までの スピード |
買主が見つかるまで、売却はできません。買主となるお客様が時間をかけて慎重に選ぶことが多いために一般的な目安として3カ月〜6カ月ほどかかるケースが多くなります。 | 最短3日〜1週間で決まるケースが多く、再生できる良い物件となると同業他社に取られる前にすぐに買い付けをしてくれます。 |
査定額 | 売却価格×3%+6万円(別途消費税)という仲介手数料がかかりますが、条件にあった人が見つかれば希望通りの高値で売れます。しかし内覧で断られるなど、決まらないと価値がどんどん下がる場合もあり、額面どおりに売れるかどうかはわかりません。 | 不動産業者がリフォームやリノベーションをする費用などを考慮して査定額を出すためその分安くなる傾向がありますが、それ以上に下がることはなく査定額通りに売ることができます。 |
再建築不可物件を売る場合はどちらがいいの?
再建築不可物件を市場の相場価格で売却しようとすると、希望価格での売却ができないどころか、価格はどんどん値引きされて、最終的に売れることは少ないのが現実です。
築年数から見ても今後どのくらい住むことができるのかわかりませんし、自腹で割高なリフォーム代金を払うことを考えたらわざわざ再建築不可物件を買わずに一般的な中古物件の方を選ぶ人がほとんどです。
以上の理由から、再建築不可物件の場合「買取」を選んだ方がいいでしょう。「買取」の場合、買取るのは再建築不可物件に強い業者です。このような不動産業者は、例えば隣接している住人に買ってもらう交渉をしたり、接道部分が足りない場合はその分の土地を買い足して再建築可の物件に変えたりなど、その物件が活用できる道を探ります。
再建築可にする道が無理な場合は、リフォームをすることで物件の再生をします。建物の状態からどのくらいのリフォームが必要なのか、近所付き合いなどの状況や周りの土地を調査しリフォーム工事がどの程度できるかなどを調べていきます。さらにその土地がある環境のニーズにあった内容にリフォームするなど、物件の価値を上げるノウハウを使って買取ってくれます。また「買取」は契約後の現金化も数日から一週間でできる業者が多く、この点から見てもまずは再建築不可物件を得意とする不動産業者に相談してみるといいでしょう。